狩野永徳と上村松園に出逢った上野の博物館
永徳さんの絵は築城後僅か6年で、織田信長公の横死とともにこの世から消えた安土城と、豊臣秀吉公の聚楽第の障壁画が知られていますが、どちらも現存しておらずその絵の9割以上が失われていると聞きます、その中で真筆と言われているのが展示されていた「唐獅子図屏風」です。
隣りに展示されていた伝狩野永徳筆の「源氏物語図屏風」はとても美しい絵ですが、この絵の魅力はその荒々しいまでの迫力にあります、昨年同じ平成館で観た「風神雷神図屏風」を描き、江戸時代初期に活躍した俵屋宗達さんの親世代に当たり、宗達さんが永徳さんの絵を観たかどうか知りませんが、この絵の荒々しさが乗り移っているように思えました。
上村松園さんは宮尾登美子さんの小説「序の舞」の主人公であり、映画にもなり名取裕子さんが演じました、息子さんもそのまた息子さんも一流の日本画家として知られていますが、この人はとんでもない天才です、巨匠横山大観さんの絵も一緒に並べられていましたが、はっきり言って格が違うのではないかと思ってしまいました、尚写真は上野公園に展示されていた浮世絵の行灯です、今年の12月27日まで飾られているそうです。
今日は夕方の4時に行きました、並ぶことなく中に入れましたが結構混んでいました、しかし大きな絵はちゃんと観れるのですが、目線の下に展示された小品が人混みに隠れてなかなか見えません、ガラガラであるならばこの位置での展示が正解ですが、これだけ混んでいてはもう少し高いトコに展示出来ないものかと思いました、そして高齢者多い展示会は閉館ギリギリの1時間前に行くのがヨイようです。
さて松園さんとか酒井抱一さんの絵も混んでいましたが、2列目以降になると観辛い小品以外で最も混んでいたのは、伊藤若冲さんの絵の前かな...その中では「老松白凰図」が白凰の顔が異形で凄みのある絵でした、永徳さんの「唐獅子図屏風」の前がガランとしていたのが意外でした、大きくてどこからでも良く見えるからかもしれません、葛飾北斎さんの可愛いスイカの絵が展示されていました、小品で凄かったのは壁ではなく周りから観れるように、ケースで別展示されていた「七宝藍地花鳥図花瓶」です、黒地に輝く桜花と緑の葉の様子が何とも言えません。
《追記》
> 庭も特別拝観でしたが、ご覧になりました?←博物館に着いたのが閉庭の午後4時ですから観れませんでした、第二期の正倉院宝物も観に行く予定なのでその時に行きたいと思います、3時に行って庭を観てから展示会に閉館までいるというパターンですね、23日の週に行けば一緒に紅葉が観れそうです。
> 実は、実は、同じ頃、同じところにいたのです(^o^)!私は3時ちょっと過ぎくらいに入りました。←先にお庭を観てからですから、アララ恐らく30分くらい重なっていますね、小品と絵巻物そして混んでいた若冲は、人が退き始めた残り20分で観ました。
《追記2》
> 銀座のINAX←場所は京橋駅地上口の直ぐそば、銀座から行くとアオキ^^の少し先ですね。
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Comments
下記のURL(「皇室の名宝—日本美の華」)に「11月12日(木)は天皇陛下御即位20年を記念して入館無料です」と書いてあったけれど・・・、この日は多分入れないのでしょうね。
http://www.tnm.go.jp/jp/servlet/Con?pageId=A01&processId=02&event_id=6890
「序の舞」か・・・、いつか本物を見たいものです。
Posted by: YYT | October 28, 2009 01:44 AM
実は、実は、同じ頃、同じところにいたのです(^o^)!私は3時ちょっと過ぎくらいに入りました。若沖、圧巻でしたね。抱一も良かったですね。若沖のカレンダーを買いました。個人的には、やはり北斎様の絵に最高点をつけたいです。庭も特別拝観でしたが、ご覧になりました?
Posted by: さなえ | October 29, 2009 03:45 PM
そうそう、あの七宝は、並河靖之のもので、春に京都に行ったときに息をのみました。すごいですよね。良かったら、こちらをご覧ください。http://blog.livedoor.jp/ganbare_watashi/archives/51194786.html
Posted by: さなえ | October 29, 2009 03:50 PM
たびたびどうも。並河靖之等の作品が今、銀座のINAXで展示されているようです。なんと、無料ですよ。
http://www.inax.co.jp/gallery/exhibition/detail/d_001432.html
Posted by: さなえ | October 30, 2009 03:32 PM