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August 20, 2009

書評:「娯楽都市・江戸の誘惑」~両国橋と両詰を歩く

Ryogoku_0908_a00 今日は帰りに隅田川に架かる両国橋に行って来ました、安藤優一郎さんの新書「娯楽都市・江戸の誘惑」を読んで、江戸時代に物凄い賑わいを見せたという、両国橋とその東詰と西詰にある、広小路の様子を見たかったからです、ただ東西の詰とも今は廃れてしまい、東詰のどぜうの桔梗家など四軒の店と、西詰近くの柳橋の船宿などに、その僅かな痕跡が残っているダケです、兵(ツワモノ)どもが夢の跡という感じで、橋の両詰が賑わったのは船が江戸の交通の中心で、そこに船着場があったからでしょう。

隅田川に架かる両国橋とその東西の詰を歩く(10:58)

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それでは賑わいの中心はどこに移ったのか...それは明治後期?から急速に普及した鉄道の駅前です、両国橋の近くで言えば東は両国駅前南側の飲食街・横網であり、西は浅草橋駅ガード下の飲食街です、東京では今でもこの構図は変わりません、ただここ30年くらいの再開発では、田園都市線沿線で見られるように、駅前に専門店ビルが建ち並びますが、中は大手チェーンの店舗ばかりで、商店街のアットホームな雰囲気はありません。

戦後の高度成長期以降クルマ社会になった地方では、駅前商店街が廃れ複数の市町村の中間地点にある、幹線道路で結ばれた周りには何もないトコのショッピングセンターとか、ロードサイドに林立する店舗群になりました、ただ高齢化が進みクルマに乗れない人が多くなり、普段の買物にも困る人が急増していると聞きます、地方自治体はコンパクトシティと言い始めていますが、廃れてしまった商店街の再生は容易ではありません。

解決策は何だろうと考えてみました、ボクはイオンが出している"まいばすけっと"のような超小型の食品スーパーを、各市町村内のシニア世代が歩いて行ける場所に出すことだと思います、出来合いの完成品を売るコンビニでは彼らは納得しません、生鮮食品は売っても99円、100円と安いモノしか売らない生鮮コンビニでは満足させられません、食に量より質を求めるシニアには、少々高くても質のヨイ商品を置くことだと思います。

さて最後に書評ですw、この本でわかったことは、徳川家斉公の文化文政時代に歌舞伎が大発展したのですが、市川團十郎などがいた大手三座ではなく、宮地芝居と言われた常設小屋を持たない小芝居集団が中心だったこと、落語、手品など今のテレビのバラエティ番組に通じる芸が、今と一桁数が違う寄席で実演されていたことです、他に相撲、遊郭と今で言う宝くじに当たる富くじなども流行っていたようです、なかなか興味深かったです。

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