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June 01, 2009

「失われた時を求めて」はオペラみたいな小説

村上春樹さんの新作「1Q84」が滅茶苦茶売れているらしい、誰も手に取るトコを見なかったのですが初日だけで68万部も売れ、1と書かれている上巻は昨日の紀伊國屋書店では1冊しか残っていなかった、おみそれ致しやした、村上春樹さんは今年還暦で、世に出たのが22年前の1987年...38歳のときに書いた「ノルウェイの森」です、読んだことはありませんが中身はともかく、さすがにこの小説の名前だけは知っています。

同姓のライバルと言われることもある村上龍さんは3歳年下の57歳ですが、彼は1976年...24歳ときのデビュー作「限りなく透明に近いブルー」で芥川賞を獲り、春樹さんより11年も前に有名になりました、ただ作家としてトータルでどちらが売れているかというと、龍さんではなく春樹さんのようです、「ノルウェイの森」が出たときに、得意の映画で誤魔化そうとしたのですが、なかなか映画化されませんでした、春樹さんが映画化を止めていたそうです。

人気ランキングはどうなっているんだろう?

「ノルウェイの森」は近々映画になるそうです、春樹さんのことですから新作の宣伝とは思えませんが...「1Q84」を早速買った人は「ノルウェイの森」は既に読んでいるのでしょう、読んでいなければ既に評価が固まっている「ノルウェイの森」を先に読んだ方がヨイですね、ということで某本屋さんに行ったら、「1Q84」効果で文庫本の「ノルウェイの森」が売上ベストテンに入り、上巻は1冊しか残っていませんでした、相乗効果か...なるほどネ。

さて「ノルウェイの森」が出版された1987年と言えば、ちょうど仕事に忙殺されていた時期で小説を読む暇などありませんでした、まあ夜な夜な赤坂、六本木そして新宿歌舞伎町と、銀座以外の盛り場をウロついていた時代で、正にバブルだったのかもしれません、まあシンボリルドルフが勝ったダービーとか、日本最終戦の2回目の有馬記念などを現地で観ているわけで、小説を読もうと思えば時間を作り出せたんですけどね。

ボクは小説を読むのが嫌いというわけではないのですが、どうも長編小説は駄目でことごとく挫折しました、読んだのはコクトーの「恐れるべき子供たち」とか、ラディゲの「ドルジェ伯の舞踏会」などの短編と、上田敏さんの「海潮音」と堀口大學訳のヴェルレーヌの詩集、その流れを汲んだ?小林秀雄訳のランボーの「地獄の季節」と「飾画・イルミナシオン」、そしてボードレールの散文詩...人は皆シメールを背負うという「パリの憂鬱」です。

ただサッカレーの「虚栄の市」は一気に読みました、何故か...「バリー・リンドン」という18世紀のイングランドを中心にした、ヨーロッパの社交界を舞台にした、ライアン・オニール主演、スタンリー・キューブリック監督の映画の、原作者がサッカレーだったからだと思います、ここでも「2001年宇宙の旅」を監督したキューブリックさんの影響が強いですね、その流れがルキノ・ヴィスコンティ監督の「ベニスに死す」に向います。

マルセル・プルーストの「失われた時を求めて」を読もうなどと無謀な企てを立てたのは、アラン・ドロンも出ていた「スワンの恋」という映画と、ヴィスコンティさんのシナリオを日本語訳で読んだからだと思います、ちょうどフランスに旅行することが決まっていて、今はだいぶ忘れていますが、当時は日本語訳をチラ見出来れば原語である程度読める感じで、その言葉での描写が美しく日本で言うなら歌舞伎...オペラみたいな小説だなと思いました。

《追記》
> 「失われた時を求めて」...外国の方が描いた漫画←本屋で探しても置き場所不明でなかなか見当たりませんが、白夜社から日本語訳が2冊目まで出ているようです、ただ1冊2800円とヨイお値段...先日ブックオフで1冊目を700円でGETしたトコです。

> ダンテの「神曲」←地獄・煉獄・天国を1冊した縮訳本で読みました、この本なかなか良かったのだけれど既に絶版になっているかもしれません、寿岳文章訳は自宅に積んでありますw。

> 「虚栄の市」←岩波文庫です、サッカレーは他に「ヘンリー・エズモンド」という小説がありますが、今はド高い全集に入っているようですが、当時文庫本など安価な日本語訳がなく、ペーパーバックを買ったのはヨイのですが当然の如く挫折しました。

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Comments

サッカレーの最高傑作と言われる「虚栄の市(Vanity Fair)」を読まれたのですか。それは素晴らしい。私は原書で読もうと何度もトライしてそのたびに跳ね返されました。(^_^; やはり19世紀の英語は一筋縄にはいきません。

「失われた時を求めて」はたしか外国の方が描いた漫画が出ていたはずですね。

ダンテの「神曲」は永井豪のマンガで読みました。(彼の最高傑作「デビルマン」はダンテへのオマージュで溢れていますね)

寿岳文章さんの訳が有名ですが、最近河出文庫から寿岳さんほどの格調はないものの非常に読みやすい日本語訳が出ています。

Posted by: YYT | June 01, 2009 11:49 PM

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