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March 06, 2008

フリードマンさんもアメリカ人^^@フラット化する世界

トーマス・フリードマンさんの「フラット化する世界」を読み始めて2週間くらい経ち、ようやく終わりの方まで来ました、読んで良かったとは思いますが、話しがアチコチに飛びますので、正直そんな読み易い本ではないですね、まだ最初の方しか読んでいませんがロバート・ルービンさんの回顧録の方が論理立てがしっかりしていて、遙かに読み易いです。

この人の意見には大方賛成ですが、やっぱりアメリカ人だなという部分があります、中国の台頭による資源枯渇問題について、アメリカが規範を示せと書いてはありますが、省エネは日本のお家芸ですし、地球温暖化対策ではヨーロッパが遙かに先進国です、正直アメリカと日本&欧州を同列考えて貰ったら困ります、この点まったく自己批判が足りません。

人気ランキングはどうなっているんだろう?

アメリカに行ってガソリンをガブ飲みにする大型車のクルマが、わんさかと片側6車線のフリーウェイを疾走する姿をみて、彼らがヤル気になれば資源使用量を半分はともかく、2/3にすることは簡単だなということがわかります、でもトヨタには出来ても自動車のGMを頂点とするビッグスリーには到底無理です、そしてロサンゼルスなどニューヨーク以外発達していない都市の地下鉄をみるとがっかりします、日本の新幹線も走っていいはずです。

石油危機以降省エネに邁進して来た我が国は、もはやあまり対策をとってこなかった家庭部門しか削減箇所はありません、過去に努力をしてきた日本は、主張が足りないので無茶な削減を強いられているのが実態です、クリーンなエネルギー原子力発電を増やせと言っても、世界有数の地震火山国では難しい、ボクが学生の頃から地熱発電という考えはありましたが、未だに日本の唯一の自然エネルギーはメジャーにはなっていません。

さてこの人フツーのアメリカ人のようにイスラムは感情的に嫌いのようです、ビンラディンの批判をするのは当然として、それをイスラムの人が消極的な支援をする理由の本当のトコをわかっていません、ココの記述がかなり情緒的になっています、感情的に批判しているのです、もう少し怜悧に切って欲しかったです。

確かにイスラム過激派・原理主義のテロリストは大きなフラット化の阻害要因でありますが、アメリカのこういう輩と同根の病巣であるネオコン、新自由主義...そして何よりもキリスト原理主義を基盤とするメガチャーチの問題には触れていません、イスラムを批判するなら真っ先にこの問題を取り上げなければいけません。

そして共産主義は廃れてしまいましたが、イスラム・レーニン主義という言葉を使い、共産主義も批判しています、共産主義の弱点は人の心を掴めなかったということに尽きます、計画経済が人々の競争力を剥ぎ勤勉から遠ざけたのです、でも共産主義もイスラムも根は決して暴力的ではなく、イスラム・レーニン主義の名で批判されるような、本来危険な対象ではありません。

イスラム世界ではアメリカのお友達^^サウジアラビアが腐敗していると言われ、イラン革命で追放されたパーレビ国王になる危険も孕んでいるようです、アルカイーダよりもこちらの危険をもっと感じるべきです、そのイランにしてもイランとイラクのどちらに生まれたい?と言ったら現在の答えは自明でしょう、さらにイスラムの星はドバイの発展です、イスラム体制下でも十分にヤレるのです。

《追記》
> わからないから恐怖の対象←そういう感じなんだよねえ。

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Comments

フリードマンさんにしてイスラムがわかっていないと言うことはアメリカ人のほとんどがわかっていない、と言うよりわからないから恐怖の対象なのでしょうね。

> そして何よりもキリスト原理主義を基盤とするメガチャーチの問題には触れていません

メガチャーチとはある意味創価学会に近いのでしょうか。

「メガチャーチ」でGoogleで検索してトップにでてきた約3年前のあるかたのブログ(↓)をみると、最後のほうの記述は、ご本人は気がついていないようですが、まるで創価学会が考えているシナリオではないかと感じました。

http://aquarian.cocolog-nifty.com/masaqua/2004/12/post_1.html

> 共産主義の弱点は人の心を掴めなかったということに尽きます

人間の求めるという根源的な欲望を理解していなかったから共産主義は廃れたわけです。

ところが、イスラム教は違います。イスラム教に魅力がなければあれだけ支持はされません。その魅力の根源はなにかをフリードマンさんをはじめとするアメリカ人は、知らないで恐がる前に知る必要があるのではないでしょうか。

> 共産主義もイスラムも根は決して暴力的ではなく

剥き出しの資本主義のほうが偽装請負でもわかるように暴力的なのですよね。

Posted by: ADELANTE | March 06, 2008 07:31 AM

一神教という「絶対」がある宗教というのが問題ですよね。
「絶対」があると、異質な他者の存在を認めようという土壌が失せてしまう。
常に「相対」なら異質な他者の存在が前提になるんだけれども

Posted by: 滑稽本 | March 07, 2008 07:37 PM

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