国の借金に追われて利上げできない日本

日銀が８月の利上げを見送りました、まあ今回は仕方のないトコかもしれません、そしてテレ東ＷＢＳによると、ＦＲＢのバーナンキ議長が今後半年で計３回、併せて０．７５％程度の利下げを行うとか...大きな問題は日本の金利が、国民一人当り７００万円に迫る、国の莫大な借金の利払いに追われて、異常ともいえる低い水準にあることです。

このため大手銀行が不良債権をほぼなくしたので、消費者金融と同じくお役御免なったにも関わらず、日銀も慮ってなかなか利上げできません、内需...特に個人消費がなかなか伸びないのに、日本の大手企業が儲かっているのは、この低金利と、そこから派生する金利差から来る円安というぬるま湯のお陰です、これは一見ヨイようにみえますが、体力を弱めるので熱湯を浴びたら一発でヤラれます。

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これからは安い中国野菜も入って来ませんから、インフレかどうかはともかく、ガソリンも含めて生活用品から、明らかに物価高になります、中国製中心の１００円ショップが消えるのかもしれません、こういう雰囲気を一般消費者は敏感に感じます、今の異常な円安も個人消費を下げる要因です、是非円高に...特に対英国ポンド＆欧州ユーロで振れて欲しいと願います。

でも、出井さんが言う世界好況の先頭を走っている英国＆欧州は、自身の好調を背景に利上げを繰り返しました、このためお友だち＾＾の米国との金利差はともかく、英国＆欧州などとの金利差が開き過ぎ、円からドルと言うより円からポンド＆ユーロと豪州ドルなどへの奔流が止まりません、今外国為替の指標でみるべきは対ドルではなく、対ポンド＆ユーロなのです。

今回のサブプライム問題で、次のタイミングで欧州が利上げすることはなさそうですが、強いポンドとユーロ下でも好況が止まらなければ、欧州中央銀行総裁は必ず利上げするでしょう、何とか英国と欧州に利上げを思い止まらせる手はないのでしょうか？本心は彼らに最低０．５％程度の利下げをお願いしたいくらいです、そうならない限り悪夢の円キャリートレードはなくなりません。

さて、出井さんが世界は今好況だとおっしゃっています、日本も実ハある意味好況ですが、日本人...特に庶民にその実感はありません、輸出産業が外で儲けてウハウハ、でも内需...特に個人消費が伸びないのでその実感がないのです、これをあっしはエセ好況と呼びます、エセ好況の典型はアメリカです。

アメリカは貧富の差が凄いですが、それでもここ１０年くらいハリケーンカトリーナ以外で不満が爆発しなかったのは、不動産バブルがサブプライムローンなどを使って泡銭を造り出し、極貧の人以外はそこで借りたカネで皆がモノを買っていたからです、今のサブプライムローン問題が深刻なのは、そのカネのなる木ちゅうか、現代の錬金術のメッキが剥がれたからです。

確かに今世界にはカネが余っています、そのカネを背景にバーチャルな金融経済の方が、リアルな実体経済を大きく上回っています、実体経済は経済学で語れますが、金融経済は心理学でしか語れません、株価にみるように将来への期待という、人々のセンティメント・思いの塊なのです、非常に危うい薄氷の上をＦ１カー、ちゅうか下手なバイクが疾走しているようなモノです。

出井さんはイギリスのように法人税を下げろと言います、でも今の社会保障費が増大する中、大借金漬けの日本では、庶民に負担のかからない方法で新たな財源を見つけない限り、法人税を下げることはできません、本来なら定率減税の撤廃を止め、必要ならその分は法人税から取るべきだったでしょう。

ハイこのことによる個人消費の落ち込みの懸念の方が深刻だからです、今でも富裕層の税金が高いという人がいますが、あの松下幸之助さんまでも根を上げた、昔のような酷税は有り得ないにしろ、高級品への物品税を復活させるなど、彼らからもう少し戴くべきなのかもしれません。

村上隆さんがオレの作品を高く買ってくれるのは、ベルナール・アルノー、ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシーのＣＥＯのような、カネを使い切れない大金持ちだと言っていましたが、だとすると一番エエのは、日本もマカオの好況にみるように、お台場などにパチンコなんかより遙かに高額のカネが飛び交うカジノ特区を造って、国内外を含めた大金持ちのバカどもからカネをふんだくることかもしれません、九州...特に沖縄とか宮崎は、その上がりでモナコのように住民税ゼロが実現できる鴨葱...