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June 16, 2006

シャンソンを聴きたいという人は少なくなったのか

tantanmenさんがもうシャンソンを聴きたいという客も少なくなったのでしょうかと書かれているが、少なくとも現在48歳になる資生堂のCFに出てくるようなジャンヌ・マスさんの、「En rouge et noir(1986)」あたりをシャンソンと認めていただかないとその定義も難しいと思う、まあこの曲ですら出てから既に20年も経っているワケです、日本人がシャンソンというと越路吹雪さんとか美輪明宏さんが紹介する、原曲をエディット・ピアフさんが唄う「水に流して(1960、ミレイユ・マチュー)」「愛の賛歌(1949、本田美奈子@日本語詩)」、そして本家フランスで最も一番ヒットしたと言われる「バラ色の人生(1946、エディット・ピアフ)」ということになるが、それではさすがに古い

Jeanne Mas - En rouge et noir(1986)

人気ランキングはどうなっているんだろう?

上記の「En rouge et noir(1986)」も入っているジャンヌ・マスさんのアルバム、「Femmes D'Aujourd'hui(今日の女たち)」の左記タイトル曲は、中森明菜さんが「CROSS MY PALM」という映像もあるアルバムの中で、「MODERN WOMAN」という名前でカバーしています、そして当時のアイドル曲に無断で彼女たちの曲からフレーズを押し込んだ輩もいるようです

パトリア・カースさん(ダルマーニュ=ドイツ、歌わせて、Mon mec a moi、バラ色の人生)にしろその後の若いアーチストにしろ、彼らが唄っているのは東欧のジプシー、スペインとかトルコあたりから来るアラブ・イスラムのかほり、そしてマリ=ジヨゼ・ペレクさんとかアルジェリア移民のジダンさんに代表される北アフリカのテーストなワケです、そういう雰囲気はフランス特にパリとかマルセイユに行ってみるとわかる、シャンソンは結局そういうヨーロッパの地域性から逃れられない

日本でシャンソンが聴かれなくなったのは、その進化つうかその後の方向性が、高度成長期を迎えてバブって終えた日本のテーストとあわなかったということでしょう、まあフランスはフランス文化を守れと言っていますが、ミレイユ・マチューさん以降出てくるアーティストをみると、いわゆる生粋のフランス人・白人は少ないです、ララ・ファビアンさんくらいじゃないの、まあアダモさんにもインシャアラーを唄ったようにイスラムの血が流れているようです

シャンソンとはフランス語で歌謡(歌・唄)という意味です、イタリアのカンツオーネも同じ意味とききますが、サンレモ音楽祭で優勝したジリオラ・チンクェッティさん以外は無名に等しい、イタリア語がわからないので往生しますが、ボクが歌手の中で一番好きな、今では大御所的な存在のエロス・ラマゾッティさんも日本で知っている人は少ない

考えてみればアメリカではひとつのジャンルを築き、YOUTUBEに309個も投稿されるシャナイア・トウェインさん(Forever And For Always)などのスターがいるカントリーミュージックも、日本で有名なのはジョン・デンバーさんの「カントリーロード」くらいです、あのエルビス・プレスリーさん(Don't Be Cruel)も出身はカントリー歌手と言われていますが、濃いファン以外はそんなことは知らない、誰かが好きで紹介するということも大きいですが、結局テーストとか時代が合わないと入って来ないのだと思います

《追記》
大西さんからチャチャ^^が入りました、「よくオジサンがカラオケで絶唱して嫌われるMY WAYももともとはシャンソンです。別れの歌ですから、まかり間違っても披露宴で歌わないようにしましょうね」とのこと、「マイウェイ」のオリジナルはクロード・フランソワさんの「コムダビチュード(いつものように)」でフランスでは現在大御所のミシェル・サルドゥーさんが流行らせました

元唄の詩は酒場の酔いどれ女と同棲(?)している真面目^^男(サラリーマン?)の悲哀を描いたモノです、この曲を基にポール・アンカさんが新たに詩を書いたのが「マイウェイ」です、フランク・シナトラさんの唄が一番有名で、この詩を日本語に訳したのがなかにし礼さんで歌ったのが仮面ライダー響鬼の主題歌を歌う布施明さんでつ

そしてジャック・ブレルさん(行かないで)の息子さんといえばパトリック・ブルエルさん、世の中は既に息子、娘の時代かと...松田聖子さんSAYAKAさんの売り出しに苦労しているようですが、ジャック・イジュランさんの息子アルチュール・アッシュさんとか、フリオ・イグレシアスさん(ビギンザビギン)の次男坊エンリケ・イグレシアスさん(バイラモス)あたりになると、既に親を超えている鴨葱...さあてソロソロYOUTUBEでの収集の限界が来たぞ!w

今日はマイナーなことを書いているのでカウントが上がりませんw、大西さんがシャンソンはマイナーになったのかと書かれていますが、確かに日本ではマイナーな存在になりましたが、ベルリンの壁が崩壊したヨーロッパでは違うと思います、東欧イヤサ中欧、ロシア、バルト三国、トルコ、北アフリカ各国にさらに流れ込んでいるでしょう

ま今はエンリケ・イグレシアスさん(バイラモス2)とかリッキー・マーチンさん(←コレトチュウカラ(・∀・)イイ!、Livin' La Vida Loca with Kylie Minogue)のような、中南米を起点としたスペイン語圏が北アメリカに進出しています、若干あっしら旧世代^^に足を踏み入れていますが、キューバ出身のグロリア・エステファンさん(oye mi canto)のようなスペイン語唄いの時代なのかもしれません

TB先:ちょっとクラシカルなラブソングを探しました。

《追記》
コメントありがとうございます、別に一家言なんてないですけどネw、ただどうなんでしょうファッションとか絵画などではパリ>ミラノ>ニューヨーク=ロンドンの流れは変わっていないような気がします、それに再三言いますがフランスの影響がヨーロッパ衰えたかどうかは、最近ヨーロッパに行っていないのでボクにはわかりません、尚資生堂のマキアージュ(Maquillage)をフランス語ぽいとアルクで調べたら、そのものズバリ「化粧」という意味だそうです、何語か書いてありませんが...

《追記2》
コメントありがとうございます、申し訳ございません「水に流して(Non, Je ne regrette rien)」の映像を書いている途中にエディット・ピアフさんからミレイユ・マチューさんに差し替えてしまいました<(__)>、リンクを張っておきます、曲名と名前のどちらをクリックしてもOKです、カナダ人とはケベックの方でつか?ハイ歌のことをおフランス^^とケベックではシャンソン、イタ~リアではカンツォーネと申しますw

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Comments

「マルセル」という名前から気付くべきでした(笑).一家言あったのですね.そうそうシャナイア・トウェインもヴィンス・ギルも日本ではほとんど話題になりませんね.大西さんのところにも書かせてもらいましたが,60年代後半から70年にかけてのアメリカのロックとテレビの急速な普及が大きかったのではないか,と思います.フランスやイタリア映画は急速に影響力を小さくしてしまいます.ジャン・ポール・ベルモンド,アラン・ドロンといったスターやフランシス・レイといった監督の作品も少なくなってしまい,その後スターがなかなかでなかった.多分日本の演歌も同様に影響力が弱くなったのでしょう.

Posted by: tantanmen | June 16, 2006 10:38 PM

おばさんらしく、朝1番に、エディット・ピアフが唄う「水に流して」を聴いて志気を高めております(^o^)ピアフの方が、すごみがあるような。
昔、カナダ人に、音楽はシャンソンが好きだといったら、僕も歌は好きだよと返されて、あ、そうかと、はっとしたことがあります。

Posted by: さなえ | June 20, 2006 10:16 AM

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