藤田元司さん死去(人生これでもういいか...)
巨人元監督・藤田元司さん死去…原監督号泣「恩師以上の恩人」とのこと、藤田さんの訃報をきいてフト感慨に耽りました、数年前にご存命であれば今年齢80歳を迎えられたはずの方と御一献傾けさせていただいたことがあります、その方がフト「お前は人生これでもういいと思ったことはあるか」と訊かれました
ボクは一瞬言葉に窮してしまいましたが、「ありません」とお答えしました、その方は俺も50歳になるまで考えたことはなかった、どんなに辛いことがあってもだとおっしゃいました、ところが53歳のときに相当辛いことがあり、そのとき初めて「今までよく頑張った、俺の人生これでもういいかもしれない」と思われたそうです
★阪神ファンによる藤田さん追悼はコチラです
戦中戦後と辛かったけどそんなことを考えたこともなかった、でもそのときは海外、特にスペイン南部のアルハンブラ宮殿に奥さんと行かれたこと、そのあとクラシックギターを手に取り見よう見まねでロドリーゴの曲を演奏したことなどが、走馬灯のように頭を駆け巡ったと話していただきました
人間年取ると一瞬死を意識することがあると言われ、今思うと自分一人だったらもしかしたら本当にそうしたかもしれないとおっしゃっていました、奥様のこと、そしてそのとき就職されようとしていた息子さんのこと、短大生になったばかりの娘さんのことが頭に浮かび思い止まられたそうです
その方はそれから間もなく病の床につかれ、1年後にお通夜に出席させていただきました、そのときは表面上御身体が辛そうではなく、ゆっくりと嗜むようにうなぎの白焼きなどを口にされ、竹酒に舌鼓を打たれていました、でもどこか身体に変調があり迫り来る死を予感されていたような気がします、ご冥福をお祈りします
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