娘が母親で毒性実験?(人としての倫理を問う)
娘が母親で毒性実験?という話題をマスコミは話題性だけで追っているようです、ある薬科大学の毒性学研究室の助教授と話しをしたことがあります、研究室には可愛いマウス_| ̄|○もいるわけで、人間という存在の罪深さを感じる瞬間です、彼女はゆくゆくはこの先生と同じ立場になる可能性もあったはず、そう思うとなんでこういうことになったのかそれが知りたいですね
この事件に関していえば、許可を受けた限られた人間以外に扱えないように毒物の管理を徹底するということ、これは犯罪であるということを深く周知させること以外に手はないと思います、彼女に罪の意識がないというのが恐いですが、事件としてはあくまで特殊な例のような気がします、尚、少女のブログの一部がココに転載されています
さて以下はこの事件からインスパイアされた別件です、多くは美談として語られますが、医師・華岡青洲とその妻が実際にはどんな人物であったのか興味があります、また多くの製薬会社はエイズ新薬の臨床実験を、この病気が蔓延るアフリカなどの開発途上国でしています、自国で重病患者の許可を得て臨床実験を行うのはどうもその後のようです
戦後被爆地となった広島・長崎に米国から医師団が送り込まれましたが、彼らの役割は患者を救うことではなく、原爆の人体への影響を調べることでした、日本でも人体実験をしたといわれる731部隊の存在が言われていますし、米国では南北戦争前の奴隷への人体実験は公然たる事実です、ボクはこういう深い問題も含めて、人間として国家として何をしたらいけないのか、人の倫理が問われていると思います
《追記》
コメントありがとうございます、ボクは華岡青洲の場合は家の誇りが優ったと思うのですが、他は責任を取らないと言う意味で非常に恐い集団の悪意ですよね、ところが彼女には悪意がないと思われるので、そこが一番恐いところです
なのでおっしゃるように周り、この場合はこの少女にタリウムを売った薬剤師ということになりますが、彼が注意できるようにしなければいけないと思います、彼にすべての責任を押し付けることにしないためにもね、ま不幸中の幸いは被害者が家族だと言うことです
The comments to this entry are closed.
Comments
私が書いた記事と丁度裏と表の関係にあると思ったのでトラックバックしました.確かに異常と正常の境は微妙な部分にありそうです.反対に世の中全て善意の人しかいない,という思い込みも危険なわけです.この少女にタリウムを売った薬剤師は全く疑念を抱かなかったようですが,もし犯罪(これは自殺ということも含めて)に使用されたら,と考えて欲しかった.善意の人,疑わない人だけでも困ります.
Posted by: tantanmen | November 03, 2005 03:17 PM